photo by Tim Snell
こんにちは、ネット炎上ウォッチャーのもです!
いきなりですがみなさん、最近ネット上の「意見対立」がますます過激化しているとは思いませんでしょうか・・!?
なにか炎上ニュースが起きるたびに、SNSでは「右か左!」「賛成か反対!」「肯定か否定!」「キノコ派かタケノコ派!」などに分かれて、毎日のように喧々諤々の議論が交わされています・・!
対立につぐ対立、論争につぐ論争、こんなバトルロワイヤルなネットライフに疲れてしまった人々の間では、いま密かに「是々非々」というワードが広がり始めています・・!
今回はこの「是々非々」の奥深い世界観について考察したいと思います・・!
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そもそも是々非々とは、いったいどういう意味でしょうか・・?辞書を引くとこんな感じで紹介されています。
「是を是とし、非を非とする事を智とし、是を非とし、非を是とする事を愚と言う」
なんでしょうかこの謎の暗号文は?正直言ってよく意味分かりません・・。
是々非々とは、分かりやすく言うと、きっとこういう意味なんだと思います。「あまり最初から決めつけたりせずに、公平に物事の良し悪しを判断しなさいよね!」
そして、わたしの長年の観察の結果、どうやら是々非々にはいくつかのパターンあることが判明しました。そうです、是々非々も一枚岩ではないという訳なんですね・・。
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是々非々にはいくつかのパターンがあります。以下に代表的な4つのケースを紹介しましょう・・。
■パターンその①「穏健な是々非々」
このパターンは、おそらくみんなが一番想像しやすい是々非々だと思います。例えるならば以下のような感じです。
「みんな仲良くしようよ・・」
「極端なのは良くないよ・・」
「何事も真ん中くらいが一番だよ・・」
中庸の功を知ったバランス感覚重視派。空気を読むのが上手く、場を収めることに長けたこの是々非々の使い手は、おそらく中間管理職などに向いていることでしょう・・。
■パターンその②「冷笑系是々非々」
このパターンは、一部のネット民などによく見られる是々非々です。例えるならばこんな感じです。
「結局どっちもどっちでしょ?」
「同じ穴のムジナ(笑)」
「両方とも必死だなw」
いつも高みの見物を決め込むこの是々非々の使い手は、決して議論に負けることのない最強のポジショニングを手に入れています。数々のレスバトルを潜り抜けたネットの猛者たちがたどり着く境地は、やはりここなのでしょうか・・。
■パターンその③「反逆の是々非々」
このパターンは、最近のネットで繰り広げられる、異論・極論・暴論の果てしない応酬に、いい加減ブチ切れてしまった反逆の態度です。
「またまとめサイトが炎上煽りをしている!」
「典型的な二項対立、友敵構図!」
「オレは絶対乗せられないからな!」
ネット上の議論を不毛と断じ、ますます分断化する集団の意見対立に批判のまなざしを向ける、怒りのこもった是々非々です・・。
■パターンその④「エクストリーム是々非々」
このパターンは、少々ものごとを難しく考えすぎてしまう、インテリ哲学系不思議ちゃんな是々非々です。
「定立・反定立・総合、この弁証法的構図こそが、すでにイデオロギーである・・」
「意味の規定を巡る言説の衝突、ヘゲモニー闘争、ここには本質的に暴力と抑圧が伴う・・」
「二項対立の隘路を通り抜ける〈中性〉についてこそ、我々は目を向けるべきではないか・・」
この是々非々の使い手は、きっと知り合いなどから「こ、個性的だね・・!」などと言われることが多いことでしょう・・。