ファブリーズが除霊に効く本当の理由!

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Febrezephoto by Aaron Tait

こんにちは!心霊ウォッチャーのもです!

最近ある都市伝説が気になっていて、めっちゃ調べてることがあるんです・・。

それは「ファブリーズが除霊に効く」というもの!

「ファブリーズ 除霊」とかでググってみると、ファブリーズの除霊効果について語ったブログがいっぱいヒットします。

一体どういった仕組みでファブリーズが除霊効果をもたらすんでしょうかね?モヤモヤといろんなことを考え込んでしまいました・・。

ということで今回は、私が考えた「ファブリーズが除霊に効く本当の理由」を、みなさんにこっそりお話ししましょう・・。

祓具としてのファブリーズ!

「霊を退ける効果がある」と噂されているファブリーズですが、ひょっとしてファブリーズには「お守り」「お札」「清めの塩」みたいな「祓具」としての効果があるのかもしれません・・。

日本では、古来から「お祓い」や「お祭り」「神事」をするときに「塩」「酒」「お米」「紙」といったものを祓具として用いて、儀式を行う習慣がありました。

こうした儀式のときに使われる聖なるアイテムには、ある共通のイメージがあります。それは「病・貧困・穢れ」といった「ネガティブなもの」を退けるイメージを持ってるということなんです。

「塩や酒には殺菌・防腐の力を持つイメージがある」
「お米には貧困を退けて豊穣をもたらすイメージがある」
「純白の紙には汚れが付いてなくて清潔なイメージがある」

といった具合です。

神様や霊と向かい合う行事のときって、なぜかこうして物体や言葉や行為が持つ「イメージ」「象徴的な意味」を使った表現をすること多いんですよね。

そういう意味でいうと「除菌もできるファブリーズ(429円!)」には、空間を清浄化したり、殺菌力があったり、とってもいい香りがしたり、まさに「邪なもの」「不浄のもの」を退ける聖なるアイテムとして相応しいイメージがあるといえます。

これならファブリーズに除霊効果があるという話も、なんだか納得できる気がしますよね(気がしますでしょうか・・?)

レヴィ=ストロースと象徴の効力!

「お祓い・除霊・祭祀」といった儀式をするときは、モノやコトに宿っている「象徴的な意味」というのがポイントになります。

ここで人類学者のレヴィ=ストロースさんに登場してもらいましょう・・。

レヴィ=ストロースは、未開民族の風習を調査していく中で、未開人が行う「儀式」の中に、西欧の「科学的思考」とは違う「神話的・呪術的」な思考方法があることを見つけました。

未開人たちは、世界を理解するための独自の「象徴的な体系」を持っていて、その象徴的体系を通じて、物事を表現したり、考えたりしているというのです。

例えば、ある部族のシャーマンは、女性が出産をするときに「唄」を歌って、出産の不安や痛みを緩和する儀式をしていたそうです。

しばしば西欧の社会では、出産のときは呼吸法を工夫したり、麻酔を打って無痛分娩をしたり、とっても「科学的・合理的」な方法で対処しがちな傾向がありますが、未開人は人間の感性や情緒に訴えかけるような「象徴操作」によって物事に対処しようとするんですね(確かに唄を歌ってくれると出産の不安がいくぶん楽になりそうな気がします・・)

レヴィ=ストロースは、現代社会においても「芸術や美術」といった分野には、こういった象徴を用いた「神話的・呪術的」な表現が多用されていると述べていました。

ファブリーズの除霊効果の中にも、芸術作品(歌とか絵とか)が人の心に働きかけるのと同じように、霊に働きかける「象徴の効力」があると考えることができそうです(ファブリーズの清潔なイメージが「清め」の効果もたらす可能性があるということですね・・)

天皇のお祈りは最強!

「象徴の効力」を説明するためのいい例があります・・。

以前作家の猪瀬直樹さんが話していましたが、大きな災害があった地域には必ず「天皇・皇后両陛下」がお見舞いに出向いて、祈りを捧げる習慣があるそうです(東日本大震災や熊本の大震災のときも二人はお見舞いに出向いていました)

大きな災害があった土地の人々というのは、いったい何故こういった厄災が自分たちの身に降りかかったのかを理解することができずに、まるで世界から秩序が失われてタガが外れてしまったかのような、漠然とした不安感を抱くんだそうです。

そういう土地に天皇陛下が出向いて「お祈り」をすると、不穏な空気が充満した土地にサッと風が吹いて、世界の秩序が回復されたような清涼感が舞い込むんだそうです。

これによって人々は「きっともう悪いことは起きない」「残されたのは現実の問題だけだ」と安心して、街の復興に専念できるんだそうです。

きっと天皇陛下のお祈りには「ファブリーズで一噴き」どころではない、「清め」や「鎮魂」といった象徴的効果があるんだと思いますね・・。

象徴の貧困が亡霊を呼ぶ!

「幽霊」が私たちに何かを訴えかけてくるときって、「明示的な表現」よりも「暗示的な表現」をよく使ってきますよね・・。

幽霊って「すいません、私浮遊霊でちょっと成仏できなくて困ってるんですけど、お線香とか焚いて供養してもらっていいですかね・・?」

みたいに、言いたいことをビシっと主張してくることってあんましなくて、彼らは、ジト~と後ろから見つめたり、戸棚をカタカタと鳴らしたり、写真にこっそり映り込んだり、なんだか回りくどい表現を駆使してメタメッセージを送りまくってくることが多いです・・。

こんな風に幽霊が直接的な表現を使わないで「暗喩的」「メタ的」「象徴的」な表現を使うのって、いったい何でなんでしょうね・・?

この原因は、おそらく彼らの存在自体に理由があるんだと思います。

幽霊は「現実世界(物理世界)」から排除された存在で、言ってみれば「穴」「欠如」「不在」みたいな存在だといえます(「不在」だってちゃんと周りに影響を与える「存在」のうちの一つなんですよね・・)

そして気の毒なことに幽霊は「象徴的な世界」においても周辺に追いやられていて、人々から認知・認識・理解されずにさみしい思いをしています(象徴がないと人はそのモノを名指すことができないのです・・)

そういった者たちが何かを訴えかけてくるときって、どうしても「夢」とか「神経症」とか「芸術作品」みたいな、フワフワした比喩のような形式になってしまうんだと思います・・。

未開人たちはそんな幽霊たちの気持ちをよく分かっていて、彼らに語りかけるときに象徴的表現をたくさん使って、彼らに豊かな象徴的な意味を与えて、安心させてあげようとしてるんだと思います・・。

ある意味幽霊を浄化するということは、現実の意味から疎外された存在に象徴的表現をあたえて、我々の理解可能な象徴的体系に組み込んであげることと、同じ行為なのかもしれません(わけ分からん表現ですいません・・)

ボッチにとりつく悪霊!

あなたにファブリーズをシュッと一噴きされた霊は、きっとショボーン(´・ω・`)として他の人のとこに行くかもしれません。

でもしつこい霊だといつまでも部屋に居座ったまま、離れてくれないかもしれません。

もしこういう頑固な霊がいる場合は、ぜひ次の方法を試してみてください。

それはスリランカで伝統的に行われているという「悪魔払い」の方法です・・。

スリランカでは、悪霊にとり憑かれてふさぎ込んでしまったり、家に籠りきりになってしまった人がいるときに、村人総出で「祭り」の儀式を行うそうです。

みんなでワイワイ歌をうたったり踊ったりしながら、夜明けまでお馬鹿なドンチャン騒ぎを続けるそうです。

こうすると不思議なことに、悪霊の憑いた人のうちほとんどは、気分が晴れやかになって、まるで憑き物が落ちたように元気を取り戻すそうです。

「孤独な人の元に悪魔がやって来る」というのが、スリランカの人たちの間に伝わる言い伝えだそうです。悪霊というのはどうも、活気ある人々が集まる場所には寄り付かない傾向があるみたいですね(たしかに私も変な現象に見舞われるときはたいてい一人でいるときが多い気がします・・)

もし奇怪な幽霊に付きまとわれて不安を感じている人がいたら、ぜひ仲のいいお友達たちを遊びに呼んで、みんなで幽霊のことを相談して話し合ってみるといいと思います。

そうすれば、ひょっとすると悩みの種であった怪奇現象がプッツリと止んで、再び生活に平穏が戻ってくるかもしれません。

仲のいいみんなとワイワイと幽霊のことを名指し語らいあって、世界から疎外された幽霊をみんなで認識して心に留めてあげること、これってまさに「供養」をしていることと同じ意味を持つんじゃないでしょうか(豊かな象徴的意味を与えられたとき、奇怪な亡霊は姿を消して私たちの世界の一部になるんだと思います・・)

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コメント

  1. さんま より:

    おもしろい!
    すごい発想。
    他の記事も読みます。

  2. ゆあ より:

    もさんのツイッターが大好きで5年以上前からフォローしていますが、ブログもとてもためになります!
    思考や知識の深さが言葉の端々から感じられて、とてもおもしろいです。これからも楽しみにチェックします!

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