photo by 美シャス
最近ツイッターや掲示板を見ていて思うのですが、なんだか中川しょこたんのことを嫌っている声が多い気がするのですよね・・。
先日もしょこたんがやっているファッションブランドのロゴがどこかの写真のトレースであること指摘されて、プチ炎上が起きてしまったようです。
私はしょこたんはイラストが上手いし可愛いしとっても好きなので、しょこたんが苦手な人はいったいどういう所が嫌なのか、よく分からなくてちょっぴり困惑気味なんですよね・・。
この問題がなんだかとっても気になるので、今回はしょこたんがなんでネット上でディスられてしまうのか、いろいろ考えてみました!
オタク文化としょこたん!
しょこたんがここまで人気者になった理由は、「オタク系ネット民」を狙い打ちにする魅力があったからだと、私は思います。
アニメ・漫画・特撮ものが大好きで、イラストが上手くて、コミュ障っぽくて、2ちゃんねるVipper的なネット用語を操るアイドル。
現在「オタク系の人々」の支持を狙うアイドルはたくさんいますが、しょこたんはその中でもわりと先駆者的存在だったのだと思います。
2000年代にネットが拡大するにつれて2ch的な「サブカル・オタク系」のノリが世の中に広がっていきましたが、しょこたんはその時代の波に上手くシンクロして、メディアで引っ張りだこのトップアイドルまで上り詰めることに成功しました。
事務所の売り出しというよりは、むしろ人々の草の根的な支持によって出世したアイドル。こういう売れ方をする人って、なかなか珍しいのではないでしょうか。
しょこたんは天性のアイドルの才能があったのだと思います。
変わりつつあるオタク文化!
以前オタク評論家の岡田斗司夫さんが話していましたが、ネットが普及しだしたあたりから「オタクの種類」が爆発的に増えてきたそうです。
以前はステレオタイプ的な型にはまった「いかにもなオタク」が多かったのですが、今では「お洒落なオタク」とか「社交的なオタク」とか「イケメンなオタク」とか、いかにも普通人っぽい感じのオタクが増えてきて、いったい誰がオタクなのかよく分からなくなってきているという話です。
オタク文化が世の中にカジュアルに受け入れられてきたせいで、オタクというものがずいぶんぼやけてしまった。
オタク的なコミュニティに帰属意識を持っている人たちは、この状況に一種のアイデンティティが脅かされるような不安感を覚えているのではないでしょうか・・?
岡田斗司夫さんは、最近のオタクたちはなぜか自分たちの「オタク性」にアイデンティティを求める傾向が強くなっていると指摘しています。
リア充オタクの恐怖!
ちょっと前に流行ったこういうイラストがあったのを覚えていますでしょうか。
こういう「リア充オタク」みたいな人って、オタクの人たちの不安感を掻き立てる恐ろしい存在なのではないでしょうか。
オタクたちが拠り所にしている居場所(オタク・コミュニティ)を踏み荒らすような異質な存在。たしかにどう考えてもこのリア充な人たちと「根暗・引きこもり系気質」のオタクの人たちが意思疎通できるとはとても思えません・・。
イギリスがEUを抜け出してしまうような昨今の時代、異人種同士の「多文化共生」なんて夢のまた夢なんだと思います・・。
現在ヨーロッパの国々が「移民問題」で揺れていますが、オタク・コミュニティも「異人種たちの流入」に揺れに揺れているのだと思います・・。
この画像について語り合っていたネット掲示板では、「こういう奴大っ嫌いやわ!」とずいぶん盛り上がっていた記憶があります。
しょこたんはにわか?
現在オタクの人たちは、自分たちのコミュニティから、自分たちと違う「にわかオタク」を見つけて排斥する動きを見せています。
モー娘の矢口さんや品川さんといった、いかにもオタク風を装って「オタク・コミュニティ」に取り入ろうとする存在は激しく糾弾されます。
オタクの人たちに認められるためには「ガチオタ」であることを、しっかりと証明しなければならないのです。
(モー娘のゴマキさんはテレビでモンハンの巧みなプレイを披露して「こいつはガチ!」と認定証をもらうことができたみたいです・・)
しょこたんにも前々から「にわかオタ疑惑」がかかっているみたいで、オタク系ネット民からたびたび突っ込みが入るシーンを目の当たりにします。
しょこたんをディスっている声の中にも「こいつにわかやろ!」的なものがちらほらとありました。
しょこたんは「にわか認定」をされてしまわないように、オタク発言をするときは十分注意する必要がありそうですね。オタ知識をいい間違えなんてしたら、また炎上騒ぎで叩かれてしまう可能性がありそうですから・・。
しょこたんはリア充?
「しょこたんぼっち」と言われるほどコミュ障なイメージがあるしょこたんですが、実はしょこたんは超絶なコミュ力があると思います。
テレビに出ても物怖じせずに発言しますし、歌って踊れて声優さんの仕事までそつなくこなす。正直言ってしょこたんはコミュ力の塊のような存在だと言っても過言ではありません。
初めは人見知りがちなしょこたんだったのかもしれませんが、厳しい芸能界で揉まれて百戦錬磨の兵に鍛え上げられたのでしょう。今では、そこいらのちょっと弁が立つような人でさえ、テレビでしょこたんと対峙したら軽くあしらわれてしまうと思います。
そんなしょこたんを見ていて、オタク系ネット民たちはきっと「リア充オタク」の影を見てしまうのだと思います。
コミュ障で、おどおどしてて、自分たちと同じだったはずのしょこたんが、今では立派な超絶リア充芸能人になってしまった・・。
男性タレントとの熱愛スキャンダルなどを週刊誌にスッパ抜かれたことも相まって、「あのキャラは猫かぶりの演技だったの?」という気持ちが、人々の間で仄かに芽生え始めてしまっているのではないでしょうか。
猫かぶりは女性からもかなり嫌われる行為なので、気を付けた方がよさそうです。しょこたんをディスっているつぶやきの中にも、「猫かぶり」「わざとらしい」「媚を売ってる」「営業ぼっち」という言葉がけっこうあった気がします・・。
炎上のスパイラル!
最近のしょこたんは炎上騒動が続いています。
・「猫を保健所に預けようとしてる一般人を名指しで非難してしまった問題」
・「自分のファッションブランドで毛皮素材を使っていた疑惑」
・「プラセンタ注射を打って献血をしてしまった疑惑」
などなど。これらはしょこたん自身の問題だとも言えますが、逆にネット民たちに「ロックオン」されてしまったために、暴かれ騒ぎ立てられてしまった不祥事だと見ることもできそうです。
元々ネットと親和性が高かったしょこたんは、一度ネット民たちの期待を裏切り嫌われてしまうようなことをしてしまうと、強烈なしっぺ返しを食らうことになります。
ネット民たちの眼差しは愛憎が入り混じった複雑かつ危険なものなので、大変取り扱い注意なものであることが、当時のしょこたんは予測できなかったのでしょうね・・(私も気付き始めたのは最近のことです・・)
「ネット」を支持の基盤にして活動する芸能人は、自分の言動に最新の注意を払った方が良いと思います。「一生懸命積み上げた人気が一夜にして瓦解!」なんていうカタストロフの瞬間がいつ訪れるか分かりませんからね・・。
恐怖のしょこたんチルドレン!
サブカル・オタク文化に親和性が高いアイドルとして大ブレイクしたしょこたんですが、その結果「しょこたんみたいになりたい!」とやたらオタアピールをする「しょこたんチルドレン」とも呼ぶべきアイドルが大量に発生してしまった気がします。
業界の覇権を握ってしまった人というのは、往々にしてこの「チルドレン」の存在に苦しめられると思います。
エヴァンゲリオンでヒットを飛ばした庵野監督も、ダウンタウンの松本さんも、自分の作風や芸風を真似をするようなコピー的な存在に骨抜き状態にされてしまい、ずいぶん自分の方向性に悩んだことと思います。
自分と微妙にキャラ被りしているアイドルたちに、芸風を真似し倒されてしまったしょこたんは、「アイドルのオタアピール」が陳腐化してしまった現在、なにか新しいものを打ち出していかないといけない時期にきているのかもしれません。
しょこたんのキャラがいろいろブレて迷走し始めていることと、いろんなアイドルたちの間で繰り返されている「またこのノリかよ・・」という人々の食傷感も相まって、これからしょこたんの株価が下落していってしまう恐れもありそうです。
しょこたんとその周りのスタッフの人たちはぜひ一緒に協力して、しょこたんの印象が良くなり、末永く芸能界で活動できるための、良い策を思いついてほしいものです・・。